ご自宅の売却相場をご存知ですか?

ご自宅を売却する際に取引相場がどれくらいかを把握しておくことは非常に大切です。相場を把握することで仲介の不動産会社主体ではなく自分が主体となることが出来ます。

実は相場を把握するのはそんなに難しい話ではありません。at homeやsuumoなどのサイトで近所で売りに出ている物件を探してみれば良いのです。

中には相場よりも高めに出ている物件もあります。そんな物件は中々売れないので、一定期間ずっと眺めていれば大体の相場感は把握できます。

ところプロである我々不動産会社はどのようにして相場を調べるのか、参考までに記載してみます。

地元の不動産であれば相場は頭に入ってますが、離れた場所の査定を依頼されることもあります。そんな時は下記のような流れで相場を調べます。

1.不動産流通機構で土地の相場を調べる。

不動産会社だけが閲覧できる不動産流通機構(レインズ)と言うサイトがあります。

こちらでは、現在売りに出されている物件在庫や過去の売買履歴を確認する事ができます。これでおおまかな相場観を掴みます。

一般の方でも見られるサイトに国交省の土地総合情報システムがあります。こちらでも過去の取引履歴を一部見る事ができるので参考までにURLを載せておきます。

https://www.land.mlit.go.jp/webland/

2.建物の新築時価格を調べる。

建物の新築時の価格が分かればそれに越したことはありませんが、分からない場合は施工会社などから新築時の価格を推定します。

例えば木造の場合、大手ハウスメーカーで70-90万円/坪、ローコスト住宅で30-50万円/坪、地場工務店で50-60万円/坪と言った所でしょうか。これに建坪を掛けると新築時の価格が推定できます。

3.新築時価格を現在価格に変換する。

築後経過年数から現在価格を求めます。

一般的に不動産業界では、木造住宅の価格は新築時から徐々に下がり始め20~25年ほどでゼロになるとされています。これは、木造住宅における税法上の耐用年数が22年と定められているからです。

築年が22年以下でしたら分母を25年・分子を25年までの残存期間としてこれを2の新築時価格にかけます。

例えば築後10年でしたら新築価格の(25-10)/ 25で計算すると新築時の6割となります。また22年以上経過した建物を0と考える方もいますし、使える以上価値があるとして一律10%として計算される方もおられます。

これで出た建物の現在価値を1の土地価格と合わせると大まかな売却金額が出ます。

4.物件特有の補正

3で出た売却金額に物件特有の性質を補正します。

例えばすごく眺望が良いとか数年前に水回りをリフォームしたなどあればプラスとなりますし、接道条件が悪く車が止めにくいとか道路との高低差が大きいとかあればマイナスとなります。

5.裏取り

1~4までは机上で弾いた価格ですので本当にそれで売れるのかどうか裏取りをします。

相場に一番詳しいのは地場の不動産会社さんです。数社に聞き取りをして自分の弾いた価格で本当に売れるのか教えて頂きます。それを聞いて自分が弾き出した価格を修正します。

単純に相場を調べるだけならここまではしませんが、媒介を任せて頂けるときは裏取りまで行います。

これが僕がやっている流れですが、他の不動産会社さんでも大きくは変わらないかと思います。

ご参考になれば幸いです。

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